ペットオークションとは
更新日:2022年2月8日
私は『ポチたま』という番組を観ていなかったのですが、出演していた松本秀樹さんは18年5ヶ月もの間、犬と旅をされていたのですね。それだけでも十分すごいのですが、ペットオークションを取材していて、YouTubeにアップされていたのが更にすごくて驚きました。
こちらの動画は中立の立場でペットオークション会場である関東ペットパークを取材されていて、関東ペットパーク会長の上原勝三氏、オークションに出品している業者や落札している業者の普通にサラッと答えている感じのインタビューがあります。
私はペットオークションという業態はなくすべきだと考えているので、全く中立ではないので余計に反応してしまうのかもしれませんが、出品している業者がインタビューに答えているのを聞いて、かなりモヤモヤしました。
そのインタビューをテキストに起こしてみました
ーーーここからーーー
お客さんとのやりとりが無いという分だけ
自分の犬を繁殖するっていう仕事に
専念できるんですよね
やっぱり
直接お客さんの来客とかたまにあるんですけど
そうすると
それで時間が1日終わっちゃったりとかすると
もう犬の交配とか
出産ってその日しかダメだったりするので
それができなくなちゃったりするんで
ここに来れば
とりあえず水曜日に来て、出したら
予定が立てやすいというのもありますし
あとはもしトラブルがあった時とか
犬に問題があった時とかも
ちゃんとこの、ここを通して
問題解決ができるんで
生体なんで、命だから
もし死んじゃった時とか
どっちに責任がある?っていうのが結構
難しい問題になってきちゃったりするんで
そういう時に中間に入って
立ってやってくれるんで
そういうところはやっぱり安心して出せる
ーーーここまでーーー
ほとんどの里親さんを探している保護主は、里親希望者とは必ず面会し、里親さんのお家に犬猫をお届けしています。シェルターに里親さんがお迎えに来るパターンもあるようですが、里親さんと直接会わないまま譲渡をするところはほとんどないと思います。
こちらのインタビューに答えている出品している業者のように、産ませた子犬子猫がどんな人にどんな環境で飼われるのか全くわからないのに引き渡すことはまず有り得ません。
ペットオークションに出品したら終わりで、その後どうなろうが気にしていないような印象を受けます。ペットショップに落札され、ペットショップで誰かに買われ、多くの問題が起こっているのですが、産ませた人間は知らん顔なんですよね。
ペットオークションに持ち込むと1頭平均10万円になるそうです。出品している業者はなるべく多くの子犬・子猫を持ち込めば、売上が上がるわけですね。経費を削減し、売上を上げれば利益が増えますね。それがどんどんエスカレートしてしまい、親犬猫を最小のケージに閉じ込め、生まれた子犬子猫がなるべく小さいうちに売るという行為を行うようになってしまったわけです。なるべく小さいうちに売りたがったのは、かわいい子犬子猫のほうが売れるという理由もあったそうですが、人間がなるべく手をかけない(離乳食をあげたりする手間)を省くという理由もあったそうです。お金に目がくらむと人間という動物は恐ろしいことをするものですね。
2021年6月に動物愛護管理法が改正され、ケージの最小の大きさ、生後8週間未満の子犬子猫の販売禁止、従業員一人当たりの頭数の制限などが段階的に施行されはじめました。ドイツなどの動物愛護先進国に比べたら、超緩いとも言える法律ですが、それでもとりあえず施行されて良かったです。
ドイツにはペットショップもなければペットオークションもないそうです。犬の税金があったり、電車に乗れるし、保育園があったり、人間の子供と同様にその生命を尊重されています。
日本も人間以外の動物の生命を尊重し、オークションやペットショップなどで流通させて金儲けの素材として利用することを止め、人間の子供と同様に扱うのが当たり前な社会になることを願います。